文化多元主義の浸透
一方で、マンネリ化を防ぐため、海外の優秀な人材を積極的に受け入れています。
日本でもヒットしたアクション「ブロークン・アロー」のジョン・ウー監督は92年、香港から移住しました。
「世界市場が相手だけにプレッシャーはきついが、才能があれば、敬意を払ってくれる」とハリウッドの懐の深さを語ります。
95年度のアカデミー作品賞候補を見ると、国際化の流れは一層はっきりします。
純粋な米国映画は「アポロ13」だけ。
作品賞を受賞した「ブレイブハート」はオーストラリア育ちのメル・ギブソンが監督・主演したスコットランドの英雄談。
「ベイブ」は子ブタが主人公の豪作品。
「いつか晴れた日に」はスタッフ、俳優、舞台が英国で監督は台湾人。
「イル・ボスティーノ」に至ってはイタリア語映画です。
こうした傾向を「米国映画界の迷いの表れ」と見る向きもありますが、スクラー教授は
「米国文化が世界から集まった人々が形成するハイブリッド文化で、最近は人種や性別などに配慮した文化多元主義が重要視される以上、作品が細分化、多様化されていくのは当然」
・・・と主張します。